建設会社を悔いなく選ぶには

家を建てる際などに必ずお世話になる建設会社ですが、一言に言っても色々な種類が存在します。
例えばハウスメーカーや工務店という風に、行っている業務は一見似ていても微妙に特徴や名前そのものが違うこともあるのです。
そしてそれら全てを含めると日本では40万を超える会社があり、全国展開をしている会社から地元の会社までどこを選ぶかによって満足度も大きく変わるでしょう。

 

自分のニーズと会社のセールスポイントが合致しているかどうか

では実際に建築会社に業務を依頼する際、何に気を付けていれば後悔が少なくなるのでしょうか。
その第一となるポイントが、自分のニーズと会社のセールスポイントが合致しているかどうかです。
もし自分が家を建てるとしてどのような家を建てたいか、一番最初にそれをイメージしてみてください。
耐震や耐火に優れた家を望むのか、若しくはデザインがおしゃれな家がいいのか、価格さえ抑えられればそれでいいのか、何かしらの必須項目が必ずあるはずです。

 

会社に住宅性能表示データの開示を求める

次に重視したいニーズポイントが明確化したら、それを叶えるためのスキルが充実した会社を探しましょう。
建設業界には、住宅性能表示制度というものがあります。
これを使えば家の性能がどれくらいの等級に値するのか、建築前に把握することができるのです。
よって耐震性や耐火性、断熱性や耐久性などを重視したい人であれば、会社に住宅性能表示データの開示を求めることで、着工前に信頼性をある程度掴むことができるでしょう。
家を建てるというのは、人生の中でも一世一代の買い物です。
ところが現実に建って実物を見ないと判らないことがあまりにも多く、全ての工程が終わってからやはり取り消したいということもできません。
肝心の着工前にどれだけ自分のニーズを満たした家が建てられるのか、住宅性能表示制度を活用して見極めていってください。
このデータの提出を拒まれるようなことがあれば、その時点でその会社とは付き合わない方がいいでしょう。

 

家の外見を重視したい人

その代わり、デザインなどに関してはこの制度では何も参考になりません。
家の外見を重視したい人は、各会社の施工実績などをホームページで確認し、どういう系統の建築が多いのかを知るのがおすすめです。
面白いことに建築デザインにも会社の特色というのは出やすいですから、意外とマイナーな会社に頼んだ方が満足度の高い結果になることもあります。
とにかくどういう家を建てたいのかのイメージをハッキリさせないと始まりませんから、このようなところに住みたいなという理想を早めに描いてみてください。

 

認定長期優良住宅制度にも着目する

それが終われば、認定長期優良住宅制度にも着目しましょう。
この制度は住宅性能表示制度のチェック項目の内、特に重要とされる4つの項目をピックアップし、その最高等級を標準とした上でハードルを設けたものです。
簡単に言えば一層厳しい基準でその建物を見て、より良好な家の状態を長期間保てるかどうかを保証する制度になります。
4つの項目には構造の劣化対策や維持管理の容易性、省エネルギー対策が含まれており、どれも着工前の最初の段階で行っておかなければならない措置に当て嵌まります。
要は着工初期の段階からレベルの高い建築をし、丈夫で長持ちな家を建てるための条件をクリアできるかどうかを表すのです。
しかもただクリアするだけではなく最高等級をベースにクリア可能かを示すため、確実にこの4つの項目は高い性能が保証されていることになります。
もちろん家は一生モノのつもりで購入するわけですし、性能が高いに越したことはないでしょう。
認定長期優良住宅制度が利用できるのであれば、利用しない手はないというわけです。
以上のことから、建設会社を悔いなく選ぶには住宅性能表示制度か認定長期優良住宅制度に対応した会社を重視してください。

 

既にその会社が建てている家の認定書なども見せてもらうと安心

原則としてどの会社も顧客の獲得は嬉しいものなので、できるかと問われれば大半の会社ができると答えます。
とはいえ口だけの会社も一定数あることから、既にその会社が建てている家の認定書なども見せてもらうと安心です。
見せてと頼まれてすぐに用意ができなかったり、拒まれるようなことがあれば若干怪しいと判断しても構いません。
完成後のアフターサポートも、可能なら手厚いところを選んでください。
家は建てたら終わりではなく、定期的なメンテナンスを必ず行う必要があります。
僅かな傷みが年単位で致命的なものへと変化していきますし、住み始めてからも親身になって相談を受けてくれる会社は非常に良心的です。
アフターサポートへの力の入れ方は大手の建設会社ほど可視化されているので、不安なようなら有名な会社のお世話になった方がいいかもしれません。

 

まとめ

最後に、建てている最中に第三者の目を頻繁に介入させるのも有効です。
住宅鑑定士や別の建築会社などに立ち会ってもらい、自分がお願いしている会社が手を抜いていないか目を光らせてもらいます。
それによって完成後には見えないところでも力を入れて建ててくれますから、警戒心が強い人や心配性な人は活用してみてください。

 

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前田裕幸 企業