都心を中心に歯科医院が乱立している
最近では、都心を中心に歯科医院が乱立しており、差別化が難しく、経営にしのぎを削っている状況です。
その状態から生き残りをかけて戦うためには、適切な運営を行うことが重要になるでしょう。
【医師のレベルの向上】
ひとつめに行うべきものは、医師のレベルの向上です。
特に最近では歯科医師の免許が簡単になってきているだけでなく、慢性的な医師不足のため、診察にかかる時間が多くなり、技術力の向上のために、勉強する時間がほとんどありません。
実際の手術で訓練をするとしても、患者が来なければレベルアップもありません。
そのため、可能な限り若い段階から勉強と技術開発を行っておくことが重要になるでしょう。
歯学部を卒業した後にすぐに訓練を行うだけでなく、学会に参加して研究を行うことで、適切な能力を手に入れることができるのです。
【館内の清掃】
ふたつめに行うことは、館内の清掃です。
歯科医院はあくまでも病院であり、医療機関なので、最低限衛生状況には配慮して運営する必要があります。
特に手術室と待合室は患者が滞在するので、特に念入りに清掃を行っておきましょう。
専門のクリーニング業者に依頼することが一番効果的ですが、クリーニング業者の中でも医療機関を専門に活動しているプロ集団に依頼すると良いです。
→歯科内装
彼らであれば、ゴミひとつ落ちていない病院を作り上げることも容易でしょう。
毎日清掃してもらえるように、契約を結ぶと確実になります。
その分、費用がかかってしまうことがありますが、最低限清潔にしておかなければ、患者は離れていきます。
生き残りを本当に考えているのであれば、清潔感を維持することは重要なことなのです。
【立地のいい場所に移転する】
みっつめに行うことは、立地のいい場所に移転することです。
特に最近では都心を中心に歯科医師が密集しており、それが原因で力を入れてもほとんど収入を得ることが出来ないという問題を抱えているのです。
それに人口が集中している地域であれば、患者が大量に押しかけるだけでなく、地価の問題もあります。
地価が高く、支払う税率が高くなるので、収入が非常に少なくなります。
そこで、都市部を離れた場所に経営を移すことにより、健全な運営が可能になるのです。
運営状況が健全になれば、患者も利用しやすくなるだけでなく、評判が広まって利用者が増えていきます。
インターネットの口コミサイトでも高評価を得ることができるので、効率が良いでしょう。
【患者の個人情報の適切な管理】
他に行っておくべきことは、患者の個人情報の適切な管理です。
最近では、病院のセキュリティに問題があった結果、電子カルテの情報が外部に流出するなどの被害が発生しています。
原因はナースステーションのパソコンに届いた一通のメールで、その本文に書かれていたURLをうっかりクリックしてしまった結果マルウェアに感染し、院内のデータベースに侵入されたのです。
パスワードが犯人に推測されやすいものに設定されていただけでなく、院内のパソコンが外部のネットワークからつながっており、その端末を使用して患者の電子カルテのデータが保管されたデータベースにアクセスできるなど問題が山積しています。
この問題を解決するためには、コンピュータを利用する者全てに適切なセキュリティ意識を身につけることが重要です。
研修を行って、受信されたメールにURLが記載されていたり、本文に写真などの添付ファイルがある場合は、本人確認を行った上で、開封またはアクセスするようにしましょう。
これらは感染源として非常によく用いられており、ハッカーが利用している筆頭であると言えます。
それだけでなく、急患が現れたので、直ちに電子カルテを送信してくれといった情報もハッカーの手口であることが多いです。
この攻撃方法はソーシャルエンジニアリングと呼ばれ、緊急時を装って患者のデータを盗み取ろうとしているのです。
このような被害を低減させるためには、直接PHSで通話をすることで、音声を確認した上でデータの送信をすることが良いでしょう。
以上のことから、患者の電子カルテのデータを抜き取ることは、攻撃者から考えれば非常に簡単に行うことができるので、病院内のスタッフが一丸となってセキュリティ意識を高めることが重要になるのです。
もし、患者の電子カルテのデータが流出してしまった場合は、もはや歯科医院として継続することが難しくなるだけでなく、総務省から業務停止命令などの勧告を受けることになります。
このような状況になった場合は、もう継続は不可能です。
そのまま廃業してしまう危険もあるので、必ず情報の管理を徹底して行うことが良いでしょう。
まとめ
歯科医院として、清潔感を維持したり、医師の技術レベルを高めることは何よりも重要ですが、高度に情報化社会になってしまっているので、個人情報の管理は徹底しなければ存続は不可能なのです。
健全な運営を行いたいのであれば、患者の情報がまとめられているデータを保管する際などには適切な対応をすることを心がけましょう。